日本国内でもJellyというキーワードが広がってきました。Jellyできるスペースがものすごく増え、すべてに参加できないばかりか開かれたことを後で知ることも。一年そこそこでこれだけ広がったというのは嬉しい限りです。楽しく仕事を。そして仕事を楽しく。多くの人がJellyを通じて、その面白さを感じ、発信しています。

一部でコワーキングはノマドワーカーの働き方、という風に思っている方もいらっしゃるようなので、今日はコワーキングとノマドワーキングについて書いてみます。

ノマドワーキングとコワーキングは違います。相反する概念ではないですが、コワーキングはノマドワーカーのためだけの働き方ではありません。ノマドワーカーも利用しますし、そうでない人も利用しているのがコワーキングです。

念のため、ノマドワーカーの定義は「遊牧民(ノマド)のように移動しながら働く場所を自由に選択するワークスタイル」です(中谷健一さん『「どこでもオフィス」仕事術』より)。 コワーキングを広めるため、僕は昨年の8月からJellyというコワーキングを体験するイベントを始めました。今年の春ぐらいから僕以外でもJellyをやる人が日本全国で出てきて、東京にはかなり多くのJellyスペース(Coworking spaceというより)もできてきました。いつもいろいろなところで仕事をしている人が、Jellyというイベントに合わせて仕事場を移す風景も見られます。曜日を決めてJellyをやっているところが多いので、Jellyスペースがノマドワーカーの宿り木的な状態になっていることもあります。

一方で、PAX Coworkingは、”入居できるコワーキングスペース”です。コアメンバーは、週の大半をここで過ごしています。自分の仕事をこなしつつ、ランチタイムやちょっと空いた時間に、他のコワーカーと議論をしたり、新しいサービス・便利なプロダクトについて妄想したり、ブレストしたりしています。ここに属するコワーカーはあまりノマドワーカー的ではありません。そしてそこに、普段は自宅や所属する会社のオフィスで働くパートターム・コワーカーや半ノマドワーカー的に客先とカフェを転々とするノマド・コワーカーが仕事をしにやってきます。また、ドロップイン(一回利用)のサービスを利用して、いわゆるノマドワーカーやサラリーマンの方々がやって来ます。

つまり、コワーキングスペースは”ノマドワーカーの宿り木”ではなく、日常的に作られているコミュニティに、ノマドワーカーなどの来訪者が情報(刺激)をもたらすことで、さらに良質のコミュニティとして発展していくところです。これからもよりよい仕事のできる場所として、そして互いの成果を分け合える場所として成長させていきたいと思っています。

不景気になるとシェアオフィスが増えると言われています。現在、シェアオフィスが増え続けていますが、このコワーキングの発想を以て良質なコミュニティを作ろうという動きも盛んです。僕はコワーキングスペースが”自転車で行ける距離”にあるといいなと思っており、全国各地でこの動きが興り、コワーキングが事業として成立するとその地域はかなり面白いことになると信じています。

余った不動産の有効活用で生まれたワークスペースをコワーキングのムーヴメントに乗せようという流れが成功し、各地でできているワークスペースが、コミュニティのあるコワーキングスペースに進化していくことを楽しみにしています。

コワーキングスペースを運営したい方も、仕事場として利用したい方も、ぜひご連絡下さい。よりよき世界のために、語りましょう!

Coworking saikoo!

PAX Coworkingでのひとコマ