PAX Coworkingの佐谷恭です。

コワーキングスペース開設のニュースを聞かない日はないほど、最近たくさんのスペースができていますね。「話しかけるのがルール」という記事になったこともありますが、PAX Coworkingはコワーキングの最重要要素ともいえるコミュニケーションを重視した運営を行っています。

最初のうちばコワーキング体験をしてもらうために「Jelly」というイベントを開催。その中で、参加者同士が限られた時間でより効果的に自分を表現し、相手をよく知るために「ライトニングトーク」を行ってきました。これまでは不定期、気が向いた時に企画してきましたが、この4月からは毎月1回・第2日曜日にライトニングトークを行うことにします

こう思うに至ったのにはわけがあります。先日、会社を退職し、キャリアチェンジをしてウェブデザイナーになる夢を持ちつつ、そこに至る道について迷っていた女性がPAXを訪れてくれました。

いつものことですが、その女性に対しそのときいたメンバーは矢継ぎ早に質問をしたり、それぞれのキャリアの変遷について語ったり、アドバイスになりそうなこと(とそうでないこと)を話して和気藹藹と過ごしていました。その会話の中からいろいろ刺激を得たようで、その女性は考えをまとめ始めました。その後、お約束の無茶振りですが、「一週間後に考えまとめてプレゼンしなよ!みんなで聞くからさ」という発言が飛び出しました。

プレゼンを聞く側は大いに盛り上がり、「楽しみだなー」と。一方で、初めてその場に来たのにいろいろな流れに巻き込まれ始めているのに気付いたその女性は、少し当惑しつつパソコンに向かって何やら書いていました。そして10分後・・・。「とりあえず、今日考えたことを発表していいですか?」――PAXにいたコワーカーが盛り上がったのは間違いありません。

彼女はそのとき考えていることを5分ほどにまとめて話しました。その後1時間ほど、ほかのコワーカーがそれについてそれぞれの持論を展開。たくさんの意見に、彼女はもちろん、PAX全体が刺激を受けていました。そしてその後、その女性は何度かドロップイン。日々いろいろなコワーカーと話して考えを整理していました。

最初に来てからちょうど一週間後、彼女は再び5分間のプレゼンテーションをしました。1週間やってきたことを踏まえてきっちり考えをまとめていました。いろいろな人の考えを聞いたおかげですとは言っていたけど、一週間でここまでまとまるのかと驚きました。失業保険等の関係で2カ月ぐらい先までに考えたいというようなことを言っていたので、それぐらいの時間コワーキングスペースに出入りしていれば面白いアイデアも出るんじゃないかなと無責任に思っていたのですが、一週間という短期間とまとめて話をすることの効果で、あっという間に成長を遂げたのでした。

ライトニングトークをこれまで何度かやりましたが、何となく意欲的なスタートアップや前のめりで話をしまくりたい人がアピールする場所だという気がしていました。しかし、この女性のプレゼンを聞き、短時間での成長を見て、ライトニングトークはもっと幅広い人のためのものなんじゃないかと思いました。

PAX Coworkingでは、毎月第2日曜日にライトニングトークをします。Positive and Active eXchange(これ、PAXの意味ですよ、パクチーじゃないですよ!)がますます起こるようにしたいと思います。というわけで、毎月第2日曜日はPAX LT(Lightning Talk=ライトニングトーク)の日にします。

スタートアップでとにかく話をしたい人、自分のアイデアを披露したい人はもちろん、自分の仕事や自分が住む地域、世界に対して漠然とでも何かしたいという気持ちがある人は、ぜひご参加ください。

第一回は4月8日(日)です!

 

PAX初めてのライトニングトーク

PAX初めてのライトニングトーク(2010年12月)