佐谷さんがパクチーハウスを始められた経緯を書いたことに触発されて、
僕はコワーキングに惹かれていった経緯を書きたいと思います。

3年前、
僕は東京農業大学造園学専攻の大学院生として、
世田谷の大学構内にある大学院生ブースというところに寝泊まりしていました。

そこには、
ランドスケープデザイナーを目指す奴、
能登半島特有の風景を保存しようと奔走する奴、
造園の歴史を自らにどう引き込んでいくのかを学ぶ奴、
植物病理から樹木の生態に迫ろうとしている奴など、
同じ学問分野の中でも様々なタイプの学生がおり、
それが面白くて僕は部屋に寝泊まりしていました。

ブースに寝泊まりしている大学院生は、
そんな豊かな違いの中で切磋琢磨しながら学んでいました。

また、その春に早稲田大学の建築学科の学生と、
日本女子大で住居について学ぶ学生と一緒にまち歩きをした際に、
学問の専門分野が違うことで、同じものを見ていても、
見えているものが全然違うのだということを知りました。
同じ学問分野での広がりを感じたあとに、
他の学問分野とのさらに大きな広がりを感じたことで、
その違いが生み出す豊かさに、めまいがするような感覚になったのをおぼえています。

秋には、さまざまな大学の学生を集め、
みんなで一晩(16時間ほど)かけて東京中を歩きながら、まちを見るというイベントを行いました。
夕方に秋葉原をスタートし、山手線の下半分をぐるりとまわりながら新宿を目指し、
駅に着くたびにあらかじめ作っておいたメーリスに現在地を投げていきます。
メンバーはそれを見て駅で待ち構え、合流していくというものでした。

はじめは4人で始まったラリーが、新宿に着く頃には3~40人近くになっていました。
新宿からは海で夜明けを拝むことを目指して、東京湾へ。

その道のりで感じたのは、人は本当に多くの見方があり、
考え方があり、目的や行動があり、多様であるというあたりまえのことでした。
そして、それぞれに同じ方向をむいて歩いている状況のなんと豊かなんだろう、ということでした。

僕はそれから、様々な人が集まりながら何らかの目的をもとに行動をするラウンジのような場所をつくりたいと考えるようになりました。ラウンジとは外国の建築を学ぶ学生が集中して作業をするのに広いフロアの事務所を折半しながら借り、共有しながら切磋琢磨する場です。その中から、建築家集団やアトリエが出てきたりする、コラボレーションのドグラマグラになっています。

コワーキングの考え方が、しっくりと自分の中に落とし込めたのは、
そういった経緯があったからでした。

何となくまとまっていないかもしれませんが、
そういったことからコワーキングという仕組みに未来とリアリティを感じています。

うむ。
まとまっておりませんが、こんな感じです!