coworkingに出会った時にまず感じたのは『豊かだなぁ』ということでした。そこに集まる人や能力や、仕事を含めた多様性について、僕は豊かさを感じたのかと思いました。
しかしながら、いま改めて考えると、それだけではないようです。

そもそも、豊かさについて考える機会に恵まれてきました。
生まれた頃から豊かだったため、僕には空気のようなものでした。
ほかの国や時代を考えると本当に恵まれています。
しかし、バブルの空気は吸えなかったせいか、
その強烈な豊かさにはリアリティが持てずにもいました。

それなのに、僕らは生まれてからずっと、お前たちは豊かだと言われてきました。
そんなこともあり、常々『豊かな状態は、なぜ豊かなのか』ということについて考えていました。
そんな中で考えていたことについて書きます。

身近なもので考えてみます。
みなさんは豊かな食をイメージした時に、どのような食を考えますか?

たくさんの食材を使ってこしらえられたゼータクな料理でしょうか。
質素でも旬を感じる食でしょうか。
たくさんのジャンクフードに囲まれた瞬間を豊かだと思う人もいるかもしれません。

ただ、それぞれの要素に関係するのは、多様なたくさんのものが隣接してそこにある状態なのではないでしょうか。質素な旬も季節に合わせて移ろっていくことで、本当に豊かなものになります。いずれにせよ、多様なものが隣り合っていることが重要な要素であるようです。

これは働くことにも言えるのではないでしょうか。

会社にはたくさんの仕事が存在し、多種多様な部門があります。
しかしながら、効率性などの観点から人材は部門ごとにまとめられ、
結果そこにはあまり豊かさを感じません。

coworkingの場合、言うまでもなくそこには多様な隣接が起こります。(それが生み出すベネフィットについてはここに連なる記事が千言を尽くしていおられるので、ここには書きません。)
coworkingの豊かさは、その多様が隣接した状況にあるのではないかと思います。

しかし、
この状況はコワーキングスペースに限ったことでしょうか。

場づくりということでなく、状況づくりという観点に注力することで、
coworkingの可能性はもっともっと楽しく広がっていくように思います。

例えば、スペースが移ろっていくノマドコワーキングスペースや、コワーキングスペースが物理的に移動していく屋形船coworkingなどなど、ほかにもいろいろなcoworkingがあるかもしれません。
みなさんはどのような状況がありえると思いますか?