BOOK for Business:『デザイン思考が世界を変える―イノベーションを導く新しい考え方』

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今週は僕の思考のスイッチを切り替えた本を紹介します。Bookbiz Wednesday担当の大塚です。


"デザイン思考が世界を変える―イノベーションを導く新しい考え方 (ハヤカワ新書juice)" (ティム ブラウン)

■今の僕の思考方法のきっかけはこの一冊

いつの頃からだろうか、世間一般で言われるもの以外にも『デザイン』という概念というか、視点を取り入れた考え方を持つようになった。目に見える、あるいは手に取れるものだけではなく、概念や思考に関しても『デザインする』ということを意識して毎日を過ごす。そう意識させた一冊が今日紹介するティム・ブラウン『デザイン思考が世界を変える―イノベーションを導く新しい考え方』だった。

■「設計図を書く」という行為

僕は最近の仕事の進め方として「設計図を書く」というステップを入れるようにしている。口に出しては言わないけど、「今回の仕事のデザインをする」という号令と共に、その設計図を書くことから始める。その多くはマインドマップに近いものになるんだけど、あまり仕様とか出来上がりにはこだわらないようにしている。とはいえ、全体を俯瞰してヌケ・モレがないかのチェックは繰り返し行い、できるだけ数日かけて実施するようにしている。数日かける理由は、

  • 俯瞰した上で客観的な視点で眺めてみる
  • 数日意識して過ごすことでもっとフィットしたキーワードに変更する

など寝かせながらブラッシュアップをすることが目的でもある。あとはこの設計図をベースにして完成というゴールを目指して作業を実施することになる。

僕がこんな風に考えるようになったきっかけはこの言葉から。

デザイナーたちは、ビジネスの実務的な制約の中で、人々のニーズと利用可能な技術的資源を結び付けようと模索してきた。つまり、人間的に望ましい物事と、技術的・経済的に実行可能な物事を結び付けることで、今日のような製品を生み出してきたのだ。しかし、デザイン思考はそれだけにとどまらない。自分がデザイナーだと自覚したこともない人々にデザイナーの道具を手渡し、その道具をより幅広い問題に適用するのが、デザイン思考の目的なのだ。

ティム・ブラウンは「デザイナー」はなにか創作物を作る人だけではなく、すべての人が「デザイナー」であるべき、と表現している。さらにデザインをする上では、「制約」、「技術的」、「経済的」、「実行可能」がすべて満たされる必要がある、と説明している。このすべてが重要なポイントで、製品として非常にすぐれていても価格が異常に高ければ利用者はそれほど存在し得ないことになる。

■この本の読み進め方

ここまで読んでもらってなんとなく「面倒くさそう」と感じた人もいるかも知れない。この本の読み方というか読み進め方を伝授します。
あえて一気に読まず、メモをしたり、今の自分が置かれている立場に置き換えて変換可能かどうかを見極めながら先に進んでいくことをおすすめします。例えば、こんな文章があり、僕は非常に気に入った表現の一つなのですが、

イノベーションは三つの空間に分けて考えることができる。「着想(インスピレーション)」は、ソリューションを探り出すきっかけになる問題や機会。「発案(アイディエーション)」は、アイデアを創造、構築、検証するプロセス。そして「実現(インプレメンテーション)」は、アイデアをプロジェクト・ルームから市場へと導く行程だ。チームがアイデアを改良したり、新たな方向性を模索したりするうち、プロジェクトがこの三つの空間を何度も行き来することもある。

これを自分自身に置き換えてみると、

「着想(インスピレーション)」

気になった言葉や表現、事象などはとにかくEvernoteに放り込み、時々棚卸しをする。気になるということは半分無意識のうちにそのテーマに関連することにアンテナが立っているわけなので、近いうちに役立つ時がやってきます。

「発案(アイディエーション)」

これが先に話した「設計図」部分。「設計図」の中には仮説だけではなく、その仮説の検証方法なども含めて書いておきます。

「実現(インプレメンテーション)」

実はここは2つのフェーズがあって、検証としての「実現(インプレメンテーション)」と活用としての「実現(インプレメンテーション)」がある。活用フェーズでは人やコストなど運用面の要素を鑑みて進める必要も出てきます。

本を読むというよりは、参考書として参照しながら自分自身の仕事の棚卸しをするような感じになるので1ヶ月ぐらいの期間を割り当てて実行してみてはいかがでしょうか。

ちなみにこの本を面白いと思った人は是非他のティム・ブラウンの本も読んでみてください。期待通りだと思いますよ。

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