『本屋を目指した洋服屋』の話

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こんにちは、
今回のWomen’s Saturdayはついに今週からサングラスを着用している高橋尚子が担当です。日本時間に合わせようかと思いましたが、意図的にモルディブ時間の土曜の夜の更新です。

モルディブには2度、スキューバダイビングをしに訪れました。
インド洋に面した国で、アジアの国です。

敬虔なイスラム教徒の国なので、法律もイスラム教の教えに準じているため、例えば偶像崇拝のアイテムを持ち込むのはダメなのですが、さすがに観光立国なので、現地ならしっかり冷たいビールも飲める、嬉しい国です。でも聞くと、お酒をサーブする人はみなスリランカ人で、モルディブの人はお酒を触りもしないほど、イスラム教を尊守している国だそうです。海はもちろん、人々もすばらしいので、ダイビングをしない人でもぜひ一度、訪れてほしい国の一つです。

 

さて。この時期、ファッション業界では本格的に春物を投入していく時ですが、同時に花粉シーズンの到来でもありますよね。私は特に目のかゆみがひどいのと、顔が「ぶわっ」とむくむのが困りものです。けれども花粉の飛来と共に「春商戦」が始まるし、花粉のピークは売上もピークになるので「もう仕方ない」とあきらめています。目を掻き、くしゃみに追われ、なんなら顔のリンパ節まで刺激しながら売上や在庫と格闘しなくちゃいけない季節です。

さてさて、さて。

 

『ファッション』とひとえに言っても

私の仕事が「ファッション業界の仕事」というと、みなさんそれぞれ、実に多様なイメージを持つんだな、と独立してから気がつきました。華やかそうな仕事っぽいとか、すごくおしゃれにうるさそうとか、その他もろもろ。

「ファッション業界」とひとえに言っても大変幅が広いので、ラグジュアリーブランドと呼ばれるような有名メゾンでむちゃくちゃ高い服もあれば、ユニクロのように手頃な価格の服もあります。

テイストもドレスやタキシードのようなフォーマルウェアから、会社服のようなスーツ、アバンギャルドなブランドだとか、モテ系女子、アディダスやナイキのようなスポーツウェア、ごくごく普通の「普段着」までと、切り口も価格の幅も多種多様です。例えばTシャツやカットソーなどの軽衣料でも500円〜5万円くらいまでと、値段の幅もピンキリです。

それゆえか同じ業界内でさえ、自分の守備範囲とは異なる人と話をすると学びも多く自分の視野も広がるし、反対に「考え方が違うかな」と思った相手と共通項が見つかるといつもと同じ業務にも奥行きを出せるアイデアが生まれたりもします。

 

それならなおさら、世間は広い

コワーキングの魅力のひとつに、いろいろな業種や職種の人が集まり、それぞれの仕事をしている事があると思います。業界内でもずいぶんいろんな幅があるのに、これが異業種ともなると、当人にはすごく普通の日常的な仕事でも、ほかの人には珍しかったり斬新だったりするものですし、反対に自分自身が「どの業種でも当たり前」だと思っていた事も、異業種では「ぜんぜん違う」ということもあり、自分自身の仕事のことを、客観的に見直すこともできたりします。

それだけでなく、自分の「畑」じゃ見えない事も角度を変えて「違う業種のひとならば、どう考える?どう対処する?」みたいな会話もざっくばらんにできるのです。ちょっとした「雑談」さえも充分楽しいものですが、「仕事上での雑談」はより有益で、もっと楽しい。

 

店の売上と、ブランド力と

先日たまたま、PAX Coworkingのオーナーであり、飲食店も経営している佐谷さんと「ブランド力」と特定日や曜日による「売上の偏り」みたいな話で盛り上がりました。飲食業と服職業はずいぶん異なる業界ですが、「個人のお客さん」相手に「お店を開いて、お金をもらう」というところは共通です。

例えばファッションビジネスの場合、ブランドの特性が強く出ていると、一般的/平均的な売上の取れ方とは全く異なる現象が出る。売上の「偏り」が減り平均値に近づくと、なんら特徴のない、ニュートラルなブランドだというバロメーター、といった感じの話をしました。店舗の売上状況から読むブランディングやメッセージ性、みたいな感じの内容です。

異なる業界だからこそ「刺さる」話もあるんだな、と思う一方、自分の中の引き出しが「ぽこっ」と開いた感じがあって、自分の仕事のヒントにも繋がりました。もともとはごくごく普通の日常的な会話から発展した話題でしたが、こういうことがPAXでは日常的に起こるので、それがホントに刺激になるし、おもしろいです。

 

『異業種との融合』の成功例をひとつ

 

今回のブログタイトルは『本屋を目指した洋服屋』です。

これっていったいなんなのか、おわかりでしょうか?
今なら誰でも知っている「ユニクロ」のことです。

ユニクロの成功話やターニングポイントなどはいろんなところで語られていて、良く出る話では「郊外型のブランドなのに、原宿の一等地に出店した」「商品開発に対するこだわり」「コスト削減」、あるいは「有名クリエイティブ系デザイナーとのコラボ」、最近は「海外に果敢に出店し、成功している」などですが、私がかつてユニクロに転職した際に聞いた話でもっとも衝撃を受けたのが、このタイトルの内容でした。

記憶が多少曖昧なので、いつ頃の転機なのかははっきり覚えていませんが、柳井氏は「書店みたいに、洋服を売る事はできないだろうか?」と考えたそうです。確かまだ、ようやく広島に「ユニクロ」と銘打った店舗を初めて出した頃とか、その周辺のずいぶん昔の事だったと思います。

そもそも服は、特に高い服でなくても、基本は対面販売です。
でも接客を「わずらわしい」と感じる人も非常に多い。

小売のスタンダードでは「良い接客」は「良いサービス」が常識ですが、広く小売を見回すと一切接客しないのに売れる業態が見つかった。それが『書店』のスタイルで、その後は『Help yourself』の方式を取った。

ここから先は私個人の見解ですが、このアイデアは今でも深く根付いていると思います。

 

『平積み』の“意図”ってみんなが知っている

「書店で本を買った」といった話になると、頻繁に耳にするのが『平積み』です。

「ふらっと入っただけなんだけど、“平積み”になっていたから買っちゃった」
「買おうか迷ってたんだけど、“平積み”になっていたから、売れていると思って」
「これって“平積み”だったから、“売れる本”だと踏んでいるってことだよね」

本来ならば“平積み”は業界側のディスプレイ用語だろうと思うのですが、
お客さんは“売りたい商品”や“売れる商品”が「平積み」になる、と知っている。

それならば「買ってほしい」商品や「売るべき商品」を明確にして、「平積み」的な訴求をすれば、ことさら声を掛けなくても、お客さんはその商品を手に取り、買ってくれるはず。

おそらくはそういう流れじゃないかと推測してるのですが、
今もユニクロの店舗に行けば(全てじゃないけど、多くの店舗で)、入り口付近に“どーん”と「ひな壇」什器があって、特にその時期「売りたいもの」が「平置き」で並んでいると思います。

こういう訴求の方法は
従来の服職業では「相当、下品」で、
接客をきちんとしない販売は「相当、失礼」だったはずですが、
お客さんは販売員を気にすることもなく、自由に服を手に取って、
自分のペースで商品を眺め、自分の足でレジまで向かう。

異業種の手法をうまく取り入れられると、こういう大きな発想の転換ができ、
コンペティターには真似の出来ない「何か」が生まれるモノだな、と。

コワーキング中の会話や、PAXのメンバーさんとのちょっとしたやり取りなどから、異業種との相違点を感じ、その結果いろんな気付きを得られる事が多いので、今回はこんな話を書いてみました。

 

どうでもいい、おまけの話

私の場合、どうしても花粉対策メガネは苦手、ノーマルタイプの伊達メガネも極力避けたく、仕方がないのでサングラスを引っ張り出して持ち歩きます。朝や日中はできるだけサングラスでしのいでいますが、さすがに夜にサングラスをしちゃう感じの「痛い」人にはなりたくないので外します。

もちろん電車を待ってる時や電車の車中も、例え日中だとしても、やっぱり「痛い」感じがするので外しています。なにか良い花粉症の「目」の対策がないものでしょうか。「伊達メガネ」しかないのかな…。いっそコンタクトをやめて普通のメガネを掛ければいい、って話でもあるんですけど、どうしても日常的にメガネをするのも好きではないし。はてさて、これから2ヶ月くらい、どうしましょうか…。

About 高橋 尚子

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