おはようございます。
ゴールデンウィークどのようにお過ごしでしょうか。
私たち公認会計士はこの時期が書き入れ時でして、ブログを更新している場合でもないのですが、それはそれ、これはこれでいきたいと思います。

前回から会計リテラシー基礎体力と称して、簿記3級の内容をご紹介していますが、私自身、「会計」を使って会社やビジネスを読む力・作る力を書くのがすごく楽しみになってきています。しかしその前にやはり基礎は大事とも思っていますので、もうしばらくお付き合いください。

第2章 仕訳と転記

1.勘定

資産、負債などのうち、内容ごとに区分して計算を行う器を勘定といいます。

2.帳簿に記録すべき取引

資産・負債・資本・収益・費用に変動をもたらすような経済的事象について帳簿に記録します。

3.「仕訳」と「転記」(ここが大事!!)

取引が行われた都度、資産・負債・資本・収益・費用に分解して紀ロスすることを「仕訳」といいます。

原因と結果で考えると分かりやすいかもしれません。

例えば、「コピー機(備品)20万円を現金で購入した。」という取引が発生したとします。「コピー機を購入」(原因)によって、「現金が減少」(結果)しました。これを会計的に示すと、

(借)備品 200,000円 (貸)現金 200,000円

となります。なお「(借)」とか「(貸)」は左、右ぐらいの認識で十分です。

仕訳を行ったら次は仕訳の内容を各勘定に記入していきます。

上の例で言うと、備品の勘定の左側に200,000円、現金の勘定の右側に200,000円を記入します。これが転記です。なお実際は分かりやすくするために金額以外に日付や相手勘定、仕訳番号などを記入します。

この仕訳と転記は今後ものすごく重要な概念になります。決算書や財務分析がどうもピンとこないという方はきっとこの概念が十分理解できていないのだろうと思います。

第3章 仕訳帳と元帳

第2章で勘定や仕訳・転記(日々の記録のしかた)について述べましたが、今度はその記録をどのような体系でまとめるのかというお話です。

取引の記録をまとめる器のことを「帳簿」といい、大きくは「仕訳帳」と「総勘定元帳」と呼ばれるものがあります。

仕訳帳はその名の通り、取引の仕訳を日付順に記入する帳簿です。ブログの各々の記事のようなものですね。

総勘定元帳は仕訳帳から転記する先の勘定を全てまとめた帳簿です。ブログで言うとタグやカテゴリーごとに切り分けた記事をまとめたものという感じです。

ここでのポイントは、仕訳帳と総勘定元帳は別々のデータではなく、同じ情報のまとめ方が異なるにすぎないということです。

この章は「あぁ、こんな名前の帳簿に日々の記録がまとまっていくんだな。」程度の理解で十分です。

第4章 決算

日々の記録を延々と続けていくだけでは一定時点の財政状態や一定期間の経営成績は分かりません。これを明らかにするためのものが「決算」です。

決算というとなにやらビッグイベントのように見えますが、単純に言うと記録をする手をちょっと休めてこれまでの記録を集計するということです。

そしてその集計作業をするために使うのが「試算表」や「精算表」です。

最後に、集計結果を分かりやすく報告するのが「貸借対照表」や「損益計算書」です。これで第1章で述べた計算書にたどり着きましたね。

次回以降は、具体的な取引についての会計処理(仕訳)を記載していきたいと思います。