月曜日のPAXブログ担当の堀江です。営業マンデーということですが、地方印刷業の営業コワーカーなので、今回は営業という切り口ではなく、地方中小企業という側面からコワーキングスペースがこうなると面白いなと思ったので、自分なりの考えでまとめたいと思います。

「学生は大企業志向」は本当か?

書いているのは静岡県立大学・経営情報学部助教授の国保さんです。
国保さんは以前PAX Coworkingでお会いして以来いろいろなところでお会いしてブログもいつも楽しみにしています。
「学生は大手企業志向」は本当なのか: Food for Thought
NPO法人G-net発行 岐阜「中小企業と若者」就職白書vol.1 岐阜の学生の意識編 詳細の載ったプレスリリースはこちら …

この記事は、国保さんが岐阜県のNPO法人G-net発行の記事を基にしてまとめられています。
岐阜「中小企業と若者」就職白書vol.1 岐阜の学生の意識編

 

情報社会になったが故に情報は偏るようになった

就職の情報収集ツールは、マイナビ89.6%にリクナビ86.8%、日経就職ナビ43.4%と続いています。このサイトは採用側企業が数十万円という金額がかかるサイトです。とてもじゃありませんが、中小企業で一人採れればいいなという軽い気持ちで出せるサイトではありません。この金額を出さないけど採用したいという企業はスゴイ数があると思います。

そして予想とおりといえば予想とおりなのですが、学生もインターネットで簡単に調べる方法でしか就職活動をしていないということも明確に出ていました。お金をかけて広告として出稿している会社に多くの人が集まり、そこからなんども面談を重ねて勝ち残る方法の選択肢が一番おおいという事実で、そのやり方ではどうしてもアピール上手や学歴が優先になってしまうのもしょうが無いとも思います。

そしてここが就職活動のアンマッチになっている所以でもあると思うのです。

 

企業を見る上で大事にしていること

これも興味深いのは応募する企業に対して重要視するポイントが、

「仕事内容」75.5%
「やりがい」55.7%

となっています。そもそも募集要項など会社側が自社の都合いいことしか書かないわけで、先輩社員がバリバリ仕事に燃えているところや耳障りのいい仕事無いようにうまく書き換えている会社がよく見えるに違いありません。ホームページですら盲目的に全てを信じるのはよくないと思っています。(でもそこしか判断できるポイントはないのでしょうが無いといえばしょうがないですが。)

そもそも仕事内容ややりがいは与えてもらえる訳ではなく、実は自分で見つけていくものだとは思うので、実は自由にチャレンジできる社風だったり、経営者が大切なのだろうなと最近になって思います。

また学生側からすると企業担当者が全ての企業イメージのもとですが、採用担当者はじつは会社の現場のイメージとは違って温度差がある場合がほとんどではないかと思います。

 

中小企業が思われているいいイメージとネガティブイメージ

中小企業が思われているイメージについては意外と冷静に判断できているんだなという印象を受けました。ポジティブにもネガティブにもきれいに分散しているので、大企業と比べられても個性を出した中小企業であれば十分に選択肢に入ることはできそうです。

ただ、記事中にもあるとおり、リクナビやマイナビなどにあり、かつ学生が重要視している「仕事内容」や「やりがい」などのなまなましい内容については、学内求人情報などではあまり表現出来ていない部分でもあるようです。

 

コワーキングスペースが就活学生と中小企業が出会うところになったら面白いかもなんて。

先日PAXCoworkingに都内などにシェアハウスを20ヶ所以上運営しているCome on UPの永瀬さんが来てくれたときに話していたのですが、地方から東京に来る学生にただ就活のためだけに来るのではなく、シェアハウスを開放して開いている時間にコワーキングスペースに寄れるようにしたら、学生にとっても刺激になるかもねという話がちょうどありました。

最近卒論などでコワーキングを取材する学生さんも多く、いろいろな学生とあっていると、すごく面白かったり魅力的な学生がいます。

コワーキングスペースというと、フリーランスやスタートアップが多いという印象を持たれていますが、PAXには会社員の人も経営者もフリーランスもいて多様な人が出入りしていますし、そもそも佐谷さんは大企業で採用人事をしていた経緯もあるので、採用側や企業マインドについての意見なども聞けるので面白いと思うのです。

そして採用する企業の側としても、採用活動というありきたりの質問をするような場所ではなく、コワーキングスペースがもっとフランクで自分らしさを表現できるような出会いができるような場所になると面白いなと思いました。

というより、自分の会社でも人事担当者がいなくても、コワーキングスペースのような場所で学生と話をすることができて、採用できるようなコワーキング就活みたいなイベントで学生に会えるといいなと思いました。

中小企業も情報をもっと発信しないと

自らへの意識付けもありますが、採用費用を出せなくても、いまはtwitterやfacebookなどいろいろ情報発信できるツールがあります。実際自分の会社のfacebookページやtwitterアカウントにも就職活動用のアカウントからフォローされることも増えてきました。

そして自分の会社の魅力を高めて、入りたくなるように自分がなることが一番大切なんだろうなと思いました。