4月に入り新しい会社や新しい部署で仕事を始めている人たちも多いことでしょう。慣れない仕事で結構体力を消耗している人もいるかも知れません。ということもあり、今日はちょっとテクニック的な本を紹介したいと思います。ちょっと古い本ですが、僕は今でも参考にしているのでこれから手に入れても十分に活用できると思います。

今週もいつも通りBookbiz Wednesday担当の大塚がお届けします。

 

■資料はカッコよく、短時間で


"パワポで極める 1枚企画書 PowerPoint 2002,2003対応 (ビジネス極意シリーズ)" (竹島 慎一郎)

デザイナーの方やプログラマーの方を除けば、多くのビジネスマンが利用しているアプリケーションソフトはExcelかPowerPointでしょう。Excelで集計した結果をPowerPointに貼り付けて説明資料にすることもあるでしょう。僕もPowerPointで資料のまとめを結構しますが、かなり気を遣って作っています(商売上、それが非常に重要なので)。でも、多くの人のPowerPointの資料は「いけてない」と思っています。理由はいろいろありますが、大事なのは「相手に価値を伝えないといけない」ということ。それが簡単にできれば楽じゃないですか?

その虎の巻が本書『パワポで極める1枚企画書』です。一言でいうと、フォーマットのテンプレートです。どんなものかという例がこれです。

随分と昔の話ですが(日付を見ると2007年)、雑誌「GOETHE」のイベントで幻冬舎社長の見城さんの話が聞けるということがあり、その話を聞きながらメモをしていました。そのメモをまとめたのがこれになります。よーく見てください。文字しか書いていないんですが、よくまとまっているように見えませんか?そう、ちょっとした工夫で文字だけでもこれぐらいの見栄えになります。

でも、ここに載っているフォーマットをそのまま使ったら意味がありません(上のスライドはフォーマットの意味を伝えるためにそのまま使っていますが)。もし同じ本を持っていたらバレバレじゃないですか。じゃ、どうするか。

表現方法とパーツを使ってください。幸いこの本を購入すると、この本で使われているフォーマットをダウンロードすることができます。で、そのフォーマットの必要な部分だけをコピペして自分のスライドに再利用します。

例えば、「Episode」で使っている四角部分のパーツを取り出して使ったりします。もし自分で同じようなものを作ると、ただの四角で終わりますが2つの四角を微妙なサイズで組み合わせているため、上下の色を変えるだけで上のスライドのようになります。

ちなみにダウンロードできるフォーマットは無色(というか、グレーと白)なので色付けは自分でやる必要があります。

 

■この本の処方箋

少し本の方に戻ると、この本の良いところはそれぞれのテンプレートを使った例がカラーで紹介されていて、その時の見せるポイント、作成時のTipsがしっかり書かれています。だから、失敗するリスクが少ないはず。

注意点は1枚ですべてを表現するためのフォーマットになっているので、基本的に

  • 詰め込み型
  • 文字が多い

形式になっています。そのため、プレゼン用にそのまま使うとうまくフィットしません。なので、パーツを再利用することを前提にしてください。

読み方としては一度流しながら最後まで読んで、どこのどんなものが書かれているかを把握し、あとは都度都度必要な時にパラパラ捲りながらイメージに近いものをピックアップして使っていきます。2000円でおつりがくる本で資料作成を超短縮できるなら使わない手はないでしょう。一瞬にして元がとれます。